活動レポート
【アフタートーク】参加者インタビューvol.3
2023年の7月から8月にかけて実施したスタートアップ・ユースキャンプ(以下、SYC)終了後、継続的に活動している今年度の修了生に、現在の活動状況やSYCでの学びなどについてインタビューを行いました。
今回話を伺ったのは、伊東世莉さん(名古屋大学教育学部附属高等学校1年) 中西佳子さん(旭丘高等学校1年)です。
Q, SYC終了後、「東海学生AWARD」で審査員賞を受賞したとのこと。振り返ってみていかがですか?
中西佳子さん(以下、かこ):学生メンターの井上創太さんからの案内で、せり(伊東世莉さん)と一緒に出場しました。SYCの最終発表会では、高校生による小学生向けの学習支援プロジェクト「トクイ発見!プロジェクト」という内容でプレゼンしました。ただ、チーム内でマインドは共有できていましたが、発表までの2週間では内容を詰め切れなかったのでリベンジしたいと考えていました。チーム分けのマグネットテーブルで私のアイデアに一番共感してくれて、チーム活動中でも意見がしっくり来ていたので、今後の活動について話す中でせりを誘いました。
伊東世莉さん(以下、せり):誘われてやってみたいと思いました。忙しくて後悔したけど(笑)。一人では何もできないと思っていたので、一緒にやれて最後まで意気投合しながらやり切れたのでよかったです。大会参加者の合宿があって、他の人たちのプレゼンに共感したし、直接対話することで、SYCで不完全燃焼だったことを思い出して、リベンジしたいという気持ちが再燃しました。
かこ:大会当日はすでに決まっていたファイナリスト枠と別に、来場者の投票でのファイナリスト選考の1分間プレゼンがあったのですが、前日になってプロジェクトが二人のやりたいことと違うと感じて徹夜で練り直したんです。
せり:結局、最後は最初に考えていた通りでよかったということになったのですが(笑)。寝不足だったけど、プレゼンにはいい緊張感で臨むことができました。
かこ:投票でファイナリストに選ばれてすぐに最終プレゼンだったけど、1分間プレゼンで選ばれたので伝わるという自信はありましたね。
せり:あと、社会人メンターの作本直樹さんも見に来てくれていて、「周りの観客にもっと聞きたいという人がいた」と教えてくれたのも自信につながりました。
かこ:ファイナリストに選ばれた時点で何かしらの賞をもらえると知らなくて、落ちたと思っていたところで審査員賞を受賞。本当にびっくりで、話が半分聞こえていませんでした(笑)。
せり:受賞はもちろん、応援してくれている人がいることが分かって嬉しかったです。失敗を恐れずにチャレンジできるという安心感というか。
Q, 他にはどんな活動をしていましたか?
せり:出たいと言っていた高校の友達と一緒に、SYC前に申し込んでいた「和歌山県データ利活用コンペティション」に出場しました。数学は苦手なんですけど(笑)。最終審査会では和歌山の会場まで行ってプレゼンして協賛企業賞を受賞しました。「東海学生AWARD」と日程が重なってあまりの忙しさに体調を崩したけど、自分のやりたいことをやりつつ学校の勉強をしないといけなかったので効率がよくなったと思います。
かこ:私はプログラムの他チームのメンバーと一緒に「マイナビキャリア甲子園」に応募しましたが、こちらは残念ながら書類審査で落選でした。
Q, SYCに参加したきっかけを教えてください。
かこ:中学生時代から教育に興味があったんですけど、当時の担任の先生から起業という道もあると教えてもらって、学校教育でもない学習塾でもない教育の道や学生起業について調べたことがありました。ただ調べていく中で、自分にとっては縁遠いなと。でもSYCのチラシを見て、一人じゃない、座学ではないということで、これならやってみようと思って申し込みました。
せり:チラシを見てビビッと来ました(笑)。高校生になったらいろいろ挑戦したいと思っていて、しっくりくるものがなかったんですけど、実際にビジネスを参加者と一緒に協力してやるというのがいいなと思いました。
Q, 実際にSYCに参加してみていかがでしたか?
かこ:学校と違う場所があることを知れたのがよかったです。習い事や塾とも違って、SYCはみんなが行きたいという意志を持っていく場所。大学生や大人もいて刺激が多い場所でした。
せり:学校や家で話せないようなことが話せる場所ですね。新しい場所に飛び込んだり、なければ作り出したりすることができるようになりました。
かこ:学校では同じ熱量で話せる人がほとんどいなくて「こういうことをやりたい」と言っても「すごいね」で終わるんですけど、SYCでは「手伝うよ!」「知っている人がいるから紹介する」「こうしたらいいんじゃない?」って言ってくれて。そこには新しい自分がいたという感じです。チームで議論しているときにテンションが上がって話が止まらなくなると、せりから「“かこ”が出た」ってよく言われていました(笑)。
あと、高校ではチャレンジ精神が旺盛な人と思われていて、「疲れた」とか言うと周りからびっくりされるので言わないようにしているんですけど、起業家コーチが「やる気がない日もあるよね」と共感してくれたのが嬉しかったです。
せり:客観的に見ても自分が楽しんでいると思いました(笑)。人脈ができてビジコンに出て大変だったけど、普段の生活では得られないいい経験になりました。SYCでは自分を出せて、プレゼンが得意になったこともあって自信がつきました。あと、いろんなことに意味を見出せるようになりました。SYCが世界を広げてくれたと思います。
Q, 今後の目標について教えてください!
かこ:「東海学生AWARD」でプレゼンした「Spark Joy」というプロジェクトを2024年の夏休みに開催を目指してせりと一緒に準備を進めています。文化祭形式のイベントで、基本は高校生がワークショップなど、自分が好きなことでブース出展するというものです。
せり:「東海学生AWARD」に出ていなかったら形になっていなかったと思います。イベントの目的は、高校生に参加してもらって、自分が好きなことを発見してもらうということ。私自身もSYCのような機会が大切だと感じたので。高校生が出展することでより共感してもらえると考えています。
かこ:まずは「Spark Joy」をやり切りたいですね。そこで出会った人と新しく楽しめることができたらいいなと。起業家の集まりにもたまには顔を出して刺激をもらいたい。受験も頑張りたいけど、他の分野のことも頑張りたいです。
せり:今年1年を通して余白を大切にしたいと実感しました(笑)。休むことも大事。3月は吹奏楽部やチアダンスの発表会、4月からは「Spark Joy」の準備、秋からは勉強と、受験に向けてタイムリミットがあるので時間を無駄にしないように大切にしたいですね。
Q, 最後にSYC参加を検討している高校生にメッセージをお願いします!
かこ:何かやってみたいという人にとって、一歩飛び込むにはいいプログラムなので、やり方が分からない、お金や人脈がないという人はやってみるといいと思います。
せり:私が夏以降が充実し過ぎていて、周りの子が参加すればよかったと後悔していたので、2年生でもやっていけると思うので同学年の子にすすめたいです。
かこ:大変だったけど、参加してみれば意外と何とかなります(笑)。自分の予定や体調を把握しておくことは大事ですけど、周りの人が助けてくれるし、無理をしてもその分キャパが広がりました。
せり:起業に興味がなくても参加する価値があるプログラムだと思うので、ちょっとでも興味があるなら絶対参加してよかったと思えると思います!
まずは夏のイベントを楽しみにしています。
伊東さん、中西さん、ありがとうございました。