活動レポート
【開催レポート】スタートアップ・ユースキャンプ2023 DAY2
8月5日(土)に行われた2日目では、スモールビジネスチャレンジの成果発表と振返りが行われました。
スモールビジネスチャレンジでは、参加者たちはA~Fの6つのグループに分かれ、2週間で社会に価値を届けるため小さなビジネス活動にチャレンジしました。その過程では、毎日コミュニケーションツール上で熱い議論が活発に行われていました。
この日の午前中は、成果発表である「株主総会」にむけてプレゼンテーションの準備を行いました。プレゼンテーションの準備を行いながら、キーホルダー作りワークショップを開催したり、缶バッチやハーバリウムペンを売り込みに行ったりと、最後の営業のチャンスを最大限に活かすために奮闘しました。
株主総会では、各チームが2週間の成果を発表しました。発表内容は、「活動資金2万円の使い道と収支」「試行錯誤したこと」「挑戦したもののうまくいかなかったこと」などが報告されました。異文化交流イベントを行ったチーム、夏休みの書道の宿題を一緒に行うワークショップを開催したチームなど、チーム毎に全く異なる特色がみられました。2週間をかけて全力で取り組んできた活動を報告し、その活動について会場全体とのやりとりを通じて、ビジネスを行うことの楽しさだけでなく、「チラシを配ったけど全く受け取ってもらえなかった」「イベントを開催したけど、3人しか来てくれなかった」など、難しさも併せて学んでいきました。
株主総会を終えた参加者は、2週間の経験を学びへ変えるために振り返りのワークを4つ行いました。
1つ目に「4つの毒素」というワークを行いました。4つの毒素とは、「非難: 他者を非難や批判する行動」「防御: 責任を逃れようとする行動」「侮辱: 他者を侮辱や軽蔑する行動」「逃避: 問題から逃げる行動」のうち、自分が見聞きした行動と自分がしてしまった行動を振返り、行動を見つめなおすワークです。参加者は、毒素を体で表現することを通して、楽しみながら振返りを行っていました。このワークから「無意識だったけど、2週間の中で非難してしまっていたな。」「自分がしてしまいやすい行動に気付けてスッキリした。」などの学びを、参加者は獲得していました。
2つ目に「 Proud & Sorry 」というワークを行いました。 このワークは、参加者同士が相互にフィードバックを送り合うものです。彼らは自分の良い点(プラウド)と反省点(ソーリー)を共有し合い、相手の意見や感想を受け入れました。ワークの様子は、「あのときは○○してくれて助かったよ。」「△△できてなくてごめんね。」等の「チーム活動中は伝えられなかったこと」を率直に共有し合うことで、チーム活動のモヤモヤがなくなっていく様子が観察されました。ある参加者は「頼んだことをやってくれなくて不思議に思っていた。でも、相手には理由があり、申し訳なく思っていたことがわかった。プレッシャーをかけてしまっていて反省した。」とコメントしました。
3つ目は、「KPT」です。KPTは、チーム活動において「Keep:続けたいこと」「Problem:改善したいこと」「Try:改善のためにやってみたいこと」の3つの視点からの振返るワークです。これまでの振返りを通して言語化してきた「チームの良かった点」「チームの改善すべき点」を通して、「もし同じチームで同じ挑戦をするなら、何をやってみたいか」について熱く議論がなされました。参加者からは「チーム活動がうまくできなくて悔しい。早くリベンジしたい。」「チームワークは苦手だと思っていた。でも、やってみたら意外と楽しかった。」などの熱意のある感想がありました。
4つ目は、「フィッシュボウル」です。フィッシュボウルとは、会場の中央にマイクを置き、全員の椅子がマイクを向くように円形に並べて行います。「話をしたい」と感じた参加者は、自らマイクのある席へ座り、意見・感想・問いかけを共有するワークです。
具体的なやり取りをいくつか紹介します。ある参加者からの「リーダーシップとはなんだろう?どんなリーダーが必要か?」という問いかけに対して、「私は、2つの特徴があると思う。1つ目は、チームを導くセンスがある人。2つ目は、チームメンバーへ配慮ができる人だと思う。」と回答がなされていました。また「もう一度『スモールビジネスチャレンジ』を行うなら何をしたいか?」という問いかけには、「同じビジネスを決断力を早くして行いたい。広報ができればうまくいったビジネスだったと思う。」というコメントに対し、「どんな広報が有効なのか?うまく広報できたチームは何が違ったのだろうか?」と新たな問いかけが生まれていました。
こうしてスタートアップ・ユースキャンプDAY2が終わり、参加者たちはこれまでの学びを胸に、翌日から次のステップへと進みます。モジュール1「スモールビジネスチャレンジ」で得た経験と学びを活かして、モジュール2「スタートアップチャレンジ」どのような挑戦が行われるのか楽しみです。