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活動レポート

アフタープログラム 2023.01.12

【開催レポート】アフタープログラムトークセッション 株式会社On-Co 藤田恭兵さん

スタートアップ・ユースキャンプのアフタープログラム・イベントレポートをお届けします。

イベントの初回は、スタートアップ・ユースキャンプから4か月ほど経った12月17日(土曜日)、起業家と直接会話できる期待に胸を膨らませ、イベント開始時刻を迎えました。

今回はOn-Co株式会社 代表 藤田恭兵さん(以下 藤田さん) に協力いただき、トークイベントを行いました。

本イベントは、藤田さんが今もっとも力を入れて活動している「アップサイクルコミュニティ 上回転研究所」で行われました。

普通の会議室とは違い、このアップサイクルセンターには、研究所というだけあって、見たことのない機材や素材があちらこちらに置かれていました。せっかくの機会なので、まずは施設の中を案内していただくことになりました。

藤田さん:ここに置かれているものは、すべて誰かにとってのゴミです。廃材や、失敗作、これを捨ててしまえばただのゴミですが、実はゴミは価値になります。

例えば、海洋プラスチックを地上にあるゴミよりも高く買い取る企業もあります。

買い取った企業は、新しい製品にして販売しています。リサイクル=素材をそのまま作り変えるではなく私たちが取り組んでいきたいのは、「今よりも価値のあるモノを作る」というアップサイクルです。

私たちは「ゴミは使い道のないモノ」ではなく、「これから使い道が見つかるZ素材」としてアップサイクルを行いたいと考えていて、日々この場所でクリエーターとともに実験をしています。

上回転研究所は「ゴミ箱が不要になる社会」を目指して作られたコミュニティです。

石膏ボードをアップサイクルした「resecco」や、コーヒーかすと牛乳から作る「カフェオレベース」などの意匠性のある新素材を創出すると同時に、若者や企業が集まり、まるで料理をするように、身近な廃棄物を新たな素材へとアップサイクルする工程に触れ、ひとりひとりが、廃棄物に対しての価値観を換えるきっかけを創出しています。最終的には、廃棄物の分別を徹底かつ減量化する努力を行い、最終的にはゴミ箱が不要になる社会を目指して取り組んでいます。

On-Co HPより引用)

藤田さん:私たちが最近開発した「resecco」は、建設業界で問題となっている石膏ボードをアップサイクルした商品です。また「カフェオレベース」という、全て土に還る環境負荷の小さい素材を活用した商品開発も進めています。コーヒーかすと廃棄牛乳・コーヒー豆の麻袋から作られ、自然乾燥で固めます。質感は焼き物に似ています。火を使わずに固められるのでエコです。これを活用して今ランプシェードを作っていて、今後企業に導入していただくことが決まっています。

どちらも大きな反響があり世界的有名ブランドからの発注もありましたが今は、ここで作っていることもあり、断念しました。将来的にはもちろんそうした大型の受注も受けていきたいですし、製品化には障がい者支援施設にも協力を依頼して、障がい者雇用という価値も生み出そうと考えています。

 藤田さん:このペットボトルのキャップから作られたシート(写真)は「切り取ってコースターにする」など様々な活用が期待できます。将来的には、地域のごみをこの場所に集めてアップサイクルを体験できる場所にしたいと考えています。毎週のゴミ出しのように上回転研究所へゴミを運んでもらい、細かく分別してもらいます。そのゴミが上回転研究所でアップサイクルされ、新しい価値を生み出す物へ変化する。一連の体験を通して、アップサイクルの価値を広く知ってもらう拠点にしたいです。

ペットボトルのキャップから作られたシート

 藤田さんの活動内容やアップサイクルに取り組んでいる背景や想いについてお話していただいた後は、参加している高校生との質疑応答に移りました。

高校生:社会問題を解決する活動を始めるまでは、どのようなことをしていましたか?

活動を始めたきっかけを教えてほしいです。

藤田さん:僕は20歳で活動を始めました。きっかけは、1歳上の先輩が大企業と仕事を始めたことです。その先輩の話を聞いて「『大学生だから○○はやっちゃダメ』などということはないんだ」と気づき、やりたいことを始めました。

最初は「安く家を借りたい」と考え、空き家がありそうな家に挨拶して回りました。空き家の家主へ「やりたいこと」を語っていると、格安で物件が借りられることになりました。この経験が「さかさま不動産(やりことがある人へ家主が物件を貸すマッチングサービス)」の始まりです。

高校生:藤田さんのアップサイクル活動の中にも様々な種類があるとわかりました。特に「resecco」や「カフェオレベース」などといった「自分の専門分野以外から素材を生み出す経験」をされてきたと思います。新たな分野へ挑戦する際に「わからないことに直面したら」どのように対応していますか?

藤田さん:私たちが取り組んでいることは、すべてが初体験だから難しいことばかりです。とにかく調べて、専門家へ質問をして乗り越えるようにしています。知らないことでも、「知っている風」に乗り越えていくことが重要です。

高校生:上回転研究所には沢山の特殊な機械がありました。新しい素材を生み出すために、専用の機械や費用はたくさん必要ですか?

藤田さん:上回転研究所にある機械はネットショップとホームセンターですべて揃います。

素材開発ときくと「特別な世界だ」という固定観念があるかもしれませんが、素材開発は「特殊な機械」がないとできないわけではありません。家にあるオーブンで素材を作ることもできます。設備の問題ではなく、「やる」か「やらないか」の問題なので皆さんにもできますよ。ただし、実験前に安全性は徹底的に調べています。

その後も様々な質問や相談で盛り上がり、予定時間よりかなり延長してイベントは終了しました。

参加した高校生はこのようなコメントを残してくれました。(一部抜粋)

 「本当に楽しかったです。藤田さんのお話を聞くとすごく背中を押されている気がして、何でもやってみよう!と思えます!」

「さらに視野が広がりました。本日の講演会を経て、改めてやってみることの大切さを知れた。新しいビジネスを始めることができました。」

藤田さんの「やるか。やらないかの問題だ」という説得力のある熱い言葉が、高校生へ届いたようです。

引き続きスタートアップ・ユースキャンプへ参加した高校生に向けて、アフタープログラムを継続します。

今後は、スタートアップ・ユースキャンプへ参加した高校生を事務局チームへ招き、高校生視点も取り入れて活動していく予定です。次回もお楽しみに。

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