活動レポート
【開催レポート】スタートアップ・ユースキャンプ2024 DAY4
今年度のスタートアップ・ユースキャンプもいよいよ終盤戦に突入。
8月10日(土)DAY4は、プログラムとしては発表会前の最後のワークの機会です。
最初に本日から最終日DAY6までコーチとして参加いただく現役の起業家4名の自己紹介を行いました。
トップバッターは我堂佳世さん。
スタートアップから上場企業まで、多様な企業に対し、経営判断だけでなく実行までを支援。自治体や教育機関でのキャリア形成支援や起業プログラム支援も行います。
2022年3月より着物・ブランド品等リユース事業を営む株式会社BuySell Technologies(東証グロース上場)の社外取締役も務められています。
次に、株式会社UNERI代表取締役CEOの河合将樹さん。
河合さんは、大学在学中に社会課題解決型スタートアップ支援を行う株式会社UNERIを創業。現在は、社会起業家の発掘・育成を行うインキュベーション事業や、業界最大規模のイベント「IMPACT SHIFT」を開催するなどして、全ての起業家が自分の道を歩める社会の実現を目指して事業を展開しています。
続いて、株式会社On-Coの代表取締役、水谷 岳史さん。
家業が造園業で、庭師として植木の剪定からエクステリアデザイン・施工を学び、その流れで建築に興味を持った水谷さん。
空き家を活用したシェアハウスや飲食店の運営を通してライフデザインやコミュニティ形成に取り組んだ経験を元に、借りたい人の夢や想いが並ぶウェブサイト「さかさま不動産」を立ち上げました。「本質的な価値があれば短絡的なビジネスモデルは不要」という考えのもと、会社代表として全体運営を行う他、社外プロジェクトにも参画。社会の踏み台になるべくスモールステップで実践的な挑戦を多種多様な企業と連携しながら進めています。
そして最後は合同会社Maliy CEOの今井咲希さんです。
「経済や環境にとらわれず自分主体で取捨選択できる世の中」をミッションに、フィリピンヒラタガーン島のHIVで苦しむ女性たちを減らす事を目指し、19歳で合同会社Maliyを立ち上げました。フィリピンと日本の女性をつなぐ労働支援事業を開始。学生起業家として、多くの方々の支援を受け、日本企業やフィリピンの現地NGOと連携しながら事業を展開されています。
今井さんはDAY4の前日に発生した地震の影響で会場参加が難しく、この日はビデオメッセージのみでの参加となりました。
コーチ4人の自己紹介を終えた後、午前中は各チーム内で議論を進めました。
使用期限が過ぎて余ってしまったコスメの再利用をテーマにしたビジネスアイデアをブラッシュアップしているチームや、家事をする人や主婦を対象に日常で役立つものづくりを考案しているチームなど、課題設定や解決方法など各チーム毎に全く違います。
そして今年度の4期生全体の傾向として日常生活で違和感を感じた事や高校生活がより魅力的になる取り組みをビジネス化しようとする傾向を感じられます。
お昼を挟んで後半からは1チーム1コーチ専属で壁打ちの時間を設けました。
アイデアが固まっているチームもプロダクトの方向性に悩んでいるチームもコーチと対話する事で現在取り組んでいるビジネスを整理する機会となり、コーチのアドバイスをまるでスポンジの様に吸収してビジネスプランをブラッシュアップしていく高校生達の柔軟性や発想力には本当に驚かされます。
スタートアップ・ユースキャンプ期間中には5夜連続でオンライン基礎講座を実施しましたが、ある高校生は議事録の書き方や効果を基礎講座でレクチャーしたところ、早速その夜からその日に打ち合わせした内容やオンライン基礎講座に欠席したメンバー向けの議事録を作成してチームに共有していました。スタートアップ・ユースキャンプ期間中はちょっとしたきっかけで高校生たちが急成長する姿を何度も目の当たりにしました。高校生たちをサポートする運営事務局としては彼らの成長に立ち会える事は何事にも代え難い喜びです。
さてコーチとの壁打ちを続けていく中で現在のビジネスアイデアでは難しいと感じて今まで検討していた企画を白紙にして、残り1週間で新たなビジネスの立ち上げを決意したチームもいます。スタートアップの世界ではピボット(方向転換)はよくある事なので本プログラムで高校生たちがピボットを体験できた事は今後の人生で良い経験になると思いますが、さすがに発表会まで残り1週間のタイミングという事もあり、チームメンバー全員や事務局、メンター・コーチなど関わる大人も内心ドキドキしています。
発表会まであと1週間、当日は悔いのない状態で全6チームがビジネスプランを発表してくれる事を期待しています。